九州アートディレクターズクラブ

BATON TALK

Posted on 2019-09-9

神鳥さんからバトンを受け取りました。

福岡の茂村です。

九州ADCに仲間入りをさせていただいてから日は浅いのですが、よろしくお願いします。

私は大学卒業後、東京で15年、帰福して14年、グラフィックデザインの仕事をしております。

とはいえ、近年は純粋にグラフィックだけの仕事は少なくて、

ブランディングの一貫としてトータルに企業さんをサポートする機会は増えました。

時には経営戦略から売上の話まで、コンサル的な所まで入っていきます。

息子さんの進路まで相談されたこともありますね!(苦笑)

肥後製油株式会社「パッケージ」

 

 

さて、本題に入ります。

私は「変態」って言われるくらいの「文字フェチ」なんです。文字を造るのも、組むのも、読むのも大好きです。

仕事での「得意技」というか、専門はタイポグラフィです。

エディトリアルでも、パッケージでも、広告でも、webでも、

世の中にあるグラフィックデザインのコミュニケーションの表現は「文字と絵」で出来ています。

「絵」とは、イラスト、写真、造形(パターンなど)、デフォルメした文字や書、シンボルマークなどです。

「文字」とは、ロゴ、タイトル、表示文字、QRなどを含む情報など。

ほぼほぼ、この2つの要素で構成されています。

グラフィックデザイナーは「文字」を扱う仕事ですので、ここが一番面白く、重要なファクターになります。

私は「幸い」?「文字の変態」でありますので、この仕事の醍醐味は「文字」をいかに遊びながら、

キチンとコミュニケーションを取る事が出来るかが面白い。

 

ジャズ専門誌「JaZZ JAPAN」

 

 

・縦組み、横組みの違い

・錯視によって読みやすさが変わる

・フォントの個性、文字の作りを知る

・文字間、行間の設定

・コンセプトに合ったフォントがなければ作る

それぞれのパーツをしっかりと作り込む!

これがトータル的にデザインを左右します。

私が良く例えとして言うのは、車の「フェラーリ」!

手作りでそれぞれのパーツを丁寧にしっかりを作りこんでいます。

だから、それなりの金額がするのです。

 

庄分酢「酢飲」パッケージ

 

 

日本には、漢字、ひらがな、カタカナがあります。

欧文はどちらかというとデコレーションに近いと思います。

漢字はもちろん中国から伝わりましたが、「ひらがな・カタカナ」は日本独自の文化です。

だから、私たちタイポグラファーの間では日本語を「和字」と呼んでいます。

漢字においては中国漢字(簡体字は略し方が良くわかりませんが…)と違って、独自の文化で進化してきました。

「和字」には全て意味があります。

象形文字→金文→説文→篆刻→草書→活字になるまでヒストリーがあります。

ここを掘り下げ、現代化して造形に落とし込む。これが楽しい。

いつも私はこのように仕事をしています。

 

私たちの仕事は、かなりキツく、横文字職業(死後?)にしては、地味な仕事です。

だから、いかにいただいた仕事を楽しめるか?

いかにこの仕事を自分の土俵にあげれるか?が大事だと思っています。

楽しみながら造ったデザインって人に伝わるんですね。

造形には魂が籠ります。だから造形を見ただけで人に伝わると思っています。

今後も良い意味で、仕事を楽しみながら作品を作っていきたいと思っております。

よろしくお願いします。

次回のBATON TALKは・・・

pass the baton!

次のバトンは河野くんです。
九州ADCアワードの懇親会で、初めてお会いするのに「あなたのファンです!」と声をかけられたのが出会いでした。
その後に、私の講演会や勉強会に参加していただいています。
今の若い世代のデザイナーが、何を考え、どう仕事に向き合っているのか?聞いたみたいと思います!

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