九州アートディレクターズクラブ

Posted on 2018-11-4

九州ADCアワード2018受賞者が決まりました!

〈グランプリ〉

■SYNCHRO 永松 崇・村尾 彩(福岡県)  STOP DV(福岡県)

 

〈ベスト9賞〉

□SYNCHRO 永松 崇・村尾 彩(福岡県)  STOP DV(福岡県)

□佐藤かつあき(熊本県) ブルーシードバッグ一般社団法人BRIDGE KUMAMOTO)

□牛島 樹世(長崎県)  The Lemon on Books(株式会社kuruli)

□長門  敦(大分県)  丸玉屋洋菓子店グラフィック丸玉屋洋菓子店)

□茂村 巨利(福岡県)  九州ロゴマーク九州地域戦略会議)

□伊藤 敬生(福岡県)  雫ル(京屋酒造有限会社)

□吉本 清隆(熊本県)  馬場水車場(馬場水車場)

□富永 功太郎(鹿児島県)指宿鰹節(山川水産加工業協同組合)

□羽山 潤一(長崎県)  KOMINKANブランディング(株式会社パパス&ママス)

 

〈特別審査員賞〉

〈伝統技術ディレクター 立川裕大賞〉

□古屋 彰一(福岡県)  海響館

〈映画監督 行定勲賞〉

□下津浦 誠(福岡県)  ソラリアプラザ2015年 シーズン広告

〈クリエイティブディレクター 金谷勉賞〉

□矢野 貴昭(佐賀県)  イマココプロジェクト

 

〈よかコピー賞〉

□木村 由弓夫(福岡県) コトバ動物園(福岡市動物園)

〈よかイラスト賞〉

□宇良 貴志(福岡県)  やまや企業広告明太子

〈よかフォト賞〉

□松尾 紀之(福岡県)  ソラリアプラザ年間シリーズ

 

 

 

実物を見たい方は、アジア美術館7Fで開催中です。

■11月4日/10:0020:00 一般公開・人気投票

■11月5日/10:0020:00 一般公開・人気投票

■11月6日/10:0016:00 一般公開・人気投票

 

 

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『九州ADCアワード2018の本審査が3年ぶりに開催されました。これまでの背景について』

 

九州アートディレクターズクラブ代表 梶原 道生

 

 

2012年から2015年まで、毎年開催されていたアワードですが2016年と2017年は休止していました。

理由は、世の中の変化に対してアワードの着地点がぼやけてきたからです。

 

マスを軸としたクリエイティブからパーソナルを軸としたクリエィティブのほうが九州の仕事の環境には適しているのではないか?そのような雰囲気に流れが変わろうとしていました。

 

2017年に、8年間代表を務めていた広告代理店の伊藤さんから、町医者的な活動をしていた私の名が候補に上がり、世の中の流れを考えて代表交代を引き受けることにしました。当時感じていたのは、クリエイティブに関わる私たちの仕事環境と立ち位置です。才能が消費されつづける仕事環境から才能が活用され付加価値を生みだす仕事環境へ次元をひとつ、ふたつと上げるための方向性を探るプロセスが必要と考えていました。

 

クリエイターひとり一人が、目の前の環境を良くしようともがき続けているエネルギーの方向性が分散していて、もったいないと感じています。微かでも何をクリエイティブしたらいいのか?をアワードの会場で見つけられたらと思いました。

 

九州は、磨けば宝になる素材の宝庫です。

しかし、キズやホコリ、メッキなどが上に何層も重なっていては、外からはそれが宝とは気づかれません。疑いをもってホコリを払い磨いてみる。

そしたら唯一無ニの宝が出てくるかもしれません。それには、ちょと触ってみる。一歩、中に頭を突っ込んでみる。皮を剥く、裏返すなどしても叱られない雰囲気で話せる環境に身を置く必要があると感じています。

 

そのような想いから、九州ADCアワード2018の本審査では審査員の方への審査基準をこのようにお願いしました。

『原因(因)と条件(縁)によっての結果(果)。全てのものは因果関係により成り立っています。デザインは、果実と思われていますが、課題や要望に対する解決の糸口が形に現れたものです。その背景やプロセスにいたる筋道を読み解いていただきながら優れたアートディレクションの審査をお願いします。』と。

 

前回までの部門ごとの審査方法では読み取ることが難しかった背景をわかりやすくするために、1ワーク1プロジェクトとしプレゼンシート1枚に収めて審査する方法をとりました。B1、B2B3のスペースの中でクリエイティブの意図をプレゼンするという方式です。

 

今回の審査員を広告デザイン業界の有名の方にお願いしなかった理由は、業界の外の方から何が本質的なのかを見極めて欲しいという希望があったからです。

審査員の方々は、地域の課題を解決をビジネスにしている、コンテンツを生み出しビジネスとして成立されている、クリエイティブが商売として持続的に成り立つことを実践している。そういう方にプレゼンシートに込められた意図を目利きして読み解いてもらいたいと思いました。

つまり、こわいけど、テクニックで成立されているもの、どこか既視感があるものは見透かされてしまうわけです。

 

九州沖縄山口から応募総数643点が集まりました。3日の本審査、審査員の方は会場に来て数の多さに圧倒されていましたが10:00スタートの前から引き込まれ、そのまま流れで15:00までじっくりと審査していただきました。17:00からの表彰式では、よか賞、特別審査員賞、ベスト9賞の後、審査員の満場一致でグランプリが、SYNCHRO 永松崇・村尾彩(福岡県)「STOP DV」(福岡県)に決定しました!!

 

審査員の評価は、行政の仕事でDV啓発に真正面から取り組み、愛情のズレをホッペから目にズレらしたシンプルでチャーミングな表現に審査員の3名とも心を打たれたそうです。ポスターだけでは貼るところを気にされるのでコンビニのトイレを媒体場所に男女別で相談窓口を変えたステッカーを貼ったところツイッターで30万件に投稿か広がったそうです。

 

受賞おめでとうございます。

 

 

愛情がズレただけ? いいえ、暴力です」 DV防止啓発ポスターが胸に刺さる。

https://www.huffingtonpost.jp/2017/11/07/fukuoka-dv_a_23268905/

動画はこちら

http://webtv.pref.fukuoka.lg.jp/ja/movies/detail/3548

 

 

 

最後にこのような審査環境を半年間準備して整えていただいた小山さん板野さんをはじめ実行委員の方、ボランティアのみなさんのおかげで、九州ADCアワード2018は開催することができました。

 

 

 

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