九州アートディレクターズクラブ

BATON TALK

Posted on 2021-05-7

前回の永井さんより
バトンを受けました柿野です。
気負い無く書けるように、上手にご紹介くださった永井さんに感謝します。
リクエストにお応えして、できるだけロックミュージックと絡めてみます。
でも自分について書くのはやはり照れくさいですね。
あ、大曲さんが登場してるので最年長はまぬがれたか 笑

 

 

1985年より今に至るまで広告グラフックデザインの仕事をしています。
う~ん。長いですね。でもストーンズなんて1962年からまだやってますからね。
広告の仕事を長く続けるコツは、こだわり過ぎないことだと思っています。
性と言いますか根っこの部分は残しつつ、
時代の流れを取り入れ、こびながらメインストリームから外れないこと。
レゲエやディスコ、流行りものを取り入れ商品として成立させたストーンズの姿勢はそれですね。
このミックのビジネスライクな姿勢にキースはときどき疲労感を漂わせてました。
そういうキースにシンパシーを感じたものです。

黒伊佐錦B1ポスター
黒伊佐錦B1ポスター


九州産業大学B1ポスター

 

「イメージはテクニックを凌駕する。その逆は無い」エリック・クラプトン

 

イメージを表現する為にテクニックは必要であり、テクニックからイメージが作られることは無い。
という意味です。
僕らの仕事に例えると、テクニックとはデザイン制作のスキル全般と
PCやアプリケーション、フォントも含まれると考えます。
若いうちから、自分らしいデザインや機能するデザインが発見できるかというと、
これは天才でもないかぎりむずかしい。
だからどこかから既成の内容やスタイルを借りてきて、適当にしのいでいくことになる。
既成のものというのは他人にも受け入れやすいから、テクニックがある人だとまわりから
「お、うまいね」なんて言われて、もっと褒められようとして…、、駄目になってく。
それで自分はどうかというと大学では油絵専攻ということもあって、
全体を1枚の絵として見てしまうようです。
ロゴの作り込みや、エレメントのディテールよりもコンポジションの方が気になってしまいます。
コピーは絵の一部なんです。←バカ。
テクニックは欲しかったけどあまり持っていません。
絵画的なポスターの黒伊佐錦やハウステンボスなどを
長年にわたりつくらせてもらっているのは幸運です。

 

 

では、この場合のイメージとは何か?
これはもう、デザイン云々をべつにして生き方みたいなものではないでしょうか。
どんな風な仕事を目指すかは、どんな風に生きるかとだいたい同じです。
どんな風に女の子を口説くかとか、どんな風に喧嘩するかとか、寿司屋に行って何を食べるかとか、そういうこと。
そしてその結果までも想像し描けることだと考えています。
であれば、正しい仕事 = 正しく生きる こと。
そうだ明日からは、タバコをやめて、ギターは古い順からヤフオクで売り、マーシャルは手島さんにあげよう。

エフェクターは使わないのでケンタウルスも売り払い、朝から5kmのランニング、スゴロクになんか絶対行かない!!!
な、わっきゃない~♪

次回のBATON TALKは・・・

柿野 英樹
pass the baton!

次にバトンをお渡しするのは、板野仁志さんです。
酒さえ飲まなきゃいい人のあの板野仁志です。
板野とは38年の付き合いになります。大学の2年後輩です。
彼のおかげでK-ADCは少し面白いのでないでしょうか。
それでは、板野よろしく。しらふで書けよ。

TOPへ