九州アートディレクターズクラブ

Posted on 2015-05-13

K-ADC AWARD 2015|特別審査員紹介コラム|graf代表、クリエイティブディレクター、デザイナー服部滋樹さん

★服部滋樹

隙間をつくるということを結構考えています。
100%モノづくりをする、100%完成させるっていうのが、
デザイン、形だったりする目標になってしまうわけです。
完成させないことをデザインするってことを考える。
100%できあがったモノってすごく使いやすくて完成しているから、
触った瞬間からだんだん輝きが失われて行くことが多いと思うんです。
輝きがあるモノはそうなのかもしれない、
ただ逆に使えば使うほど輝きを増していくモノって
きっとあると思うんですよ。

 

そう語るのは、K-ADC AWARD 2015 特別審査委員のひとり、服部滋樹さん。真の完成度とは生活者の手に渡った後に増すもの。つまり生活者の最後の仕上げがゴールになる。そのことを前提になされる引き算のクリエイティブ。いやはや実に興味深い。そんな服部さんは、大阪を拠点に家具の製造・販売、グラフィックデザイン、スペースデザイン、プロダクトデザイン、アートから食、イベントの企画運営に至るまで「暮らしのための構造」をキーワードに、暮らしにまつわるさまざまな要素を、ものづくりから考え実践するクリエイティブユニットgrafの代表。新しい時代に向け、新しい地方のクリエイティブが産み出す価値とは何か?そんな服部さん視点でのジャッジがたのしみだ。
【LINK】http://www.graf-d3.com/

<K-ADC AWARD 2015 特別審査委員 vol.3>
服部滋樹(graf)
1970年生まれ、大阪府出身。graf代表、クリエイティブディレクター、デザイナー。京都造形芸術大学芸術学部 教授。 暮らしにまつわるさまざまな要素をものづくりから考え実践するクリエイティブユニット。decorative mode no.3なるユニット名で1993年から活動を始め、自社家具工場を改装したgraf studioへと拠点を移し、デザインワーク、ショップ、キッチンから生まれるさまざまなアイデアを実験的に試みながら、異業種が集まる環境と特性を生かした新たな活動領域を開拓している。grafでは代表を務めるほか、建築、インテリアなど空間に関わるデザインやディレクションを行う。ブランディングディレクションなどコンセプトを抽出しデザインで翻訳するように様々なアウトプットを行っている。

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