九州アートディレクターズクラブ

BATON TALK

Posted on 2018-09-11

大曲さんからバトンをいただきました

アポロデザインの植村です。

小さくコピーライター業と

小さなデザイン会社をやっております。

このほどよい小さき感が、

しっくりくるなぁーと思う今日この頃です。

 

[昨日帰ってきた台湾アポロメンバー研修旅行の一幕。真ん中の男子風が、なぜか中国茶の茶房でサラダをオーダー。オイオイ。写真中央が植村。遠近法で顔を小さく見せようと努力した近景]

 

 

大曲さんのことは、

「桐島、部活やめるってよ」に出てくる

神木隆之介だと思っています。

 

いや、別に「この映画が描き出す高校生のヒエラルキー的に言って・・・」

と、何かを語りたいのではなく、

ただ、なんだかやりたい事に対して

圧倒的なパワーを発揮する方だ!

と、勝手ながら印象を抱かせていただいております。

いつも、羨ましいなぁ〜と思いながら

そのちょっと猫背な後ろ姿を拝見しております。

 

というのも、私はいたって「中庸」な人間です。

他の言葉におきかえるなら、

「平凡」がぴったりくるでしょうか。

 

昔むかし、利助オフィスに新卒入社でとっていただき

手島裕司さんを師と仰いでいた頃は、

私もコピーライターとしてドーンとすごい仕事がしたい!

と、鼻息荒く生きておりました。

 

しかし、今は亡き利助オフィスの先代の沢渡社長は、

お酒には弱かったですが、人間的な勘には優れた人でした。

すぐに私の中庸具合、つまり平凡さを見抜いてくださって、

決して職人ワザを磨かせるのではなく、

いろんな仕事と試練を与えてくださいました。

 

その社長の素晴らしいマネージメント力のお蔭で、

個性の強い方が揃うこの業界の中でも

平々凡々な私が今日も仕事を続けさせていただいている気がしています。

 

しかし、自分自身は平凡なんですが、

ありがたいことにまぁまぁ強烈なクライアントには恵まれています。

 

例えば、福岡ではヨガ教室、

そして熊本では温浴施設を運営するN社長もその一人。

 

ニューヨークで夢破れて帰ってきた社長が、

福岡にホットヨガ教室をつくるところから、

かれこれ10数年のおつきあいになります。

 

昨年度からその熊本の温泉施設のリニューアルを

サインデザインでお手伝いしています。

近所のおじいちゃん、おばあちゃんもやってくる

ちょっと流行っていなかった温泉施設。

先代から引き継いだ大切な施設のリニューアル。

 

なのに、社長は、クレームも客離れも覚悟の上で、

こんなことを言い出してしまいました。

 

 

それを実現するために、せっかく温泉引いた湯船を

どんどん壊してつくったのが何種ものサウナ。

ついでに、水風呂は男子171cm、女子は153cm。

 

 

オイオイ危ないじゃないですか!みたいなリニューアルを

ひょいと気軽に(と、見せかけてかなり悩みながら)

実現してしまいました。

 

コンセプトはすごいし、仕事はハードだったけど、

飲みながら社長の思いを横でお聞きしたり、

ときには意見をぶつけあったり、ときには悩みをきいたり、

お蔭で楽しい仕事になりました。

 

今では、ご近所さんのクレームもすごいですが、

サウナ大使として有名なタナカカツキ先生が

東京からわざわざ足を運んでもらえるような

尖った温浴施設に育っています。

 

中庸な私は、こんな個性的(強烈)なクライアントに囲まれながら

今日もお仕事をオモシロクさせていただいております。

 

最近、アポロデザインは「場づくりのデザイン」なんて

テーマを掲げさせていただいています。

こんな事、宣言してしまうと、「あっ、ソーシャル系ね」と

言われてしまいそうですが、少し違う感じです。

 

パッションの高い注目度のあるものは、全くもってつくれないですが、

地味に、真面目に、何かを積み重ねるデザインで

場をつくれるような仕事をしていきたいなぁーと

と思っている所存です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次回のBATON TALKは・・・

pass the baton!

で、今回、私がバトンを渡したいのは、宮崎陽子さん。
私のなれなかった職人ワザと、実は好きなことに対して
圧倒的なパワーをもっている彼女です。
でも、可愛いから見た目じゃなかなか伝わらないですよね。
詳細は、コラムのなかで。

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