九州アートディレクターズクラブ

Posted on 2015-05-11

K-ADC AWARD 2015|特別審査員紹介コラム|アートディレクター中島祥文さん

★中島祥文

コピーとデザインの関係について言えば、
どちらかが上に立ってディレクションするより、
お互いが持てる力を出し切ることで、
さらに表現の密度を高められると信じていた。
二人の間に上下関係をつくらないことが、
お互いのモチベーションを上げる、最良の方法ではないか。
という考え方は、今も変わらない。

 

そう語るのは、K-ADC AWARD 2015 特別審査委員のひとり、日本のアートディレクター界の重鎮、中島祥文さん。そのコピーとデザインの関係性を極めたディレクションに学ぶことは多い。同時に、正統・王道の中に野性味をのぞかせる完成度の高いデザインは、いつまでも古くなることはない。中島祥文さんはこうも語る「広告をはじめグラフィックデザインの文字組はデザインのコアだ。キャッチフレーズ、ボディコピー、スペックのコピー、そして住所や電話番号に至るまで、美しく組まれていることが前提となる。特に最も小さな文字の組は精度が要求され、そのことが全体のデザインのレベルに決定的な影響を与えることもある」と。つまり、大胆で強い表現のためには、背景に繊細な仕込みが欠かせないということだろう。ますます深い。中島さんの著書『考えるデザイン』は、広告の仕事を始める人、すでに広告の仕事を通し、さまざまな側面に向きあっているすべての世代へむけての「ザ、バイブル」。ぜひ御一読いただきたい。

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<K-ADC AWARD 2015 特別審査委員 vol.1>
中島祥文(ウェーブクリエーション)
クリエイティブディレクター/アートディレクター、多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業、1971年J.ウォルター・トンプソン入社、1981年 ウェーブクリエーション設立、2001~2011年 多摩美術大学教授。東京アートディレクターズクラブ会員/日本グラフィックデザイナー協会会員/朝日新聞社広告審査員(’ 92~)/日本経済新聞広告賞審査員(’97~)/日本経済新聞協会「新聞広告賞」審査員 ●主な受賞歴/東京アートディレクターズクラブ最高賞、日本経済新聞企業広告最高賞、カンヌ国際クリエイティブ祭デザインブロンズ、読者が選ぶ広告賞グランプリ、東京アートディレクターズクラブ会員最高賞、朝日広告賞、ACC賞 他 ●主なクライアント/ウールマーク、JR東日本、トヨタ、サントリー、伊勢丹、BMW、J・P・ゴルチエ、AGF、AIR DO、東急プラザ、渋谷ヒカリエなど。

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